阿弥陀如来坐像は、昭和39年に京都の浄国寺から遷された仏像です。
当初は鎌倉時代の作と伝えられていましたが、昭和53年に仏像研究家で函館博物館の森川不覚氏が当山を訪れた際に、仏像の特徴から調査した結果、平安時代後期の作と断定しました。当時は重要文化財申請も考えられましたが、管理等を考慮して見合わせました。
平成4年に、武蔵野美術大学の田辺三郎助氏に鑑定を依頼し、当山に於いて鑑定作業が行われ、平安時代後期の作との結果が得られました。
仏像の特徴
像 高 52センチメートル
仏像の目 木を彫刻した彫眼
目尻の線と眉毛が交わらない
螺髪のはえぎわ 小粒で水平
鎌倉時代作は 、ひたいの中央部が半円形に下がっている
仏像の姿勢 直立に近い形で、胸や腹が薄い
鎌倉時代作は、まえかがみ、ねこ背でたくましい筋骨
上記の特徴が平安時代の作であることを裏付けています。