今、お寺の庭には、ぼたんの花が咲いています。毎年この時季になると、あたり前のようにぼたんの花が咲くように思いますが、私たちがこの花を見て美しいと感じることができるのは、とても貴重なことなのです。ぼたんのほうも、水や養分、気温などの様々な条件があいまって花を咲かせます。また、私たちも今生きているからこそ、こうして花をめで、心なごませることができるのです。
 さて、私たちが今、人として生をうけ、阿弥陀さまのすべての人を救いたいという願いに、遇えたことは、非常に尊く、稀なことであります。今年もぼたんの花を見て、美しいと感じた事実が、決して当たり前でないように、阿弥陀さまのやさしさを頂戴することは、この上ない得がたい出来事なのです。悲しみの絶えないこの世の中ではありますが、阿弥陀さまのやさしさをしみじみと味わいながら、本当の悦びを感じてゆきたいものです。
(2016年6月)
2016年 1月 2月 3月 4月 5月
2015年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2014年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2013年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2012年 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月