今月の言葉 2021年12月

あらゆる苦しみ悲しみと取っ組みきった私にも 今ようやく苦難の代は空け輝かしい朝が訪れた 私は今明るい歓びに浸りながら 苦あればこそまた滋味ゆたかな人生を 静かに省みつつ味わっている

中村久子

今年もあとひと月を残す頃となりました。それぞれに、この一年を省みる時であろうと思います。うれしい出来事、悲しい出来事、さまざまな思い出があります。過去に起こった事実は、変わることはありませんが、その出来事の受け取り方は、変化します。お念仏申す日暮らしの中で、あの時の“苦あればこそ”という心境に到ることができるのだと、拝します。我が人生を振り返った時、苦しみも悲しみも含めて、幸せを感じられるような道を歩んでいきたいものです。