人々の 喜怒哀楽を受け止めて 回向柱は 土に還らん青蓮社観譽
只今、信州長野の善光寺では、前立本尊さまの御開帳(令和4年4月3日~6月29日)が行われています。数え年7年に一度の御開帳には、善光寺本堂前に回向柱が建てられます。回向柱は、前立本尊さまと善の綱で結ばれ、如来さまに触れるのと同じ御利益があるとされています。お参りの方々は、おもいおもいに回向柱に触れて、如来さまに喜びや悲しみ、憂い、悩み、うれしさ等の人生のさまざまな思いを受けとって頂いているように感じます。そして、御開帳が終わると、回向柱は境内の西側に移され、時の経過とともに、次第に次第に土に還っていきます。その姿は、なんとも言えない味わいがあり、見る者の心をうちます。まるで、如来さまが我々の思いをやさしく受けとってくださっているかのようです。