悪を造る身なるが故に念仏を申し也法然
「三心料簡および御法語」
なにげない一言で人を傷つけてしまうことがあります。言った本人は、励ましの気持ちの一言であっても…
私たちは、知らず知らずのうちに〝悪〟とか〝罪〟といった行為をしているのではないでしょうか。法律上は罪を犯していなくても、私たちの心を深く見つめたとき、人には言えない闇が誰にでもあると思います。そんな私たちを見捨てず、救ってくださるのが、阿弥陀さまです。その阿弥陀さまの慈悲を信じ、「南無阿弥陀仏」とお称えすることを自他ともにすすめられた方が、法然上人(1133~1212)です。
法然上人は、この言葉のあとに「だからといって、悪を造ろうと思ってお念仏するべきではありません」とお示しくださっています。