今月の言葉 2012年9月

白は白 黄は黄のままに 野の小菊 とりかえられぬ 尊さを咲く

田中 木叉(もくしゃ)

 十人十色といわれるように、人はそれぞれ〝色〟というものを持っています。しかしながら、私たちは自身の色というものを見定められなかったり、または他者の色をうらやましいと思ったり、他者とくらべてねたんだりさげすんだりします。その行為によって、私たちは思い悩むのです。
〝私〟という存在は、この世界で唯一であり、かけがえのない自身であると気付いたとき、あるがままの色で輝くことができるでしょう。そんなことを野に咲く小菊は、私たちにそっと教えてくれているのかもしれません・・・