今月の言葉 2013年3月

浄土の再会 はなはだ近きにあり 今の別れはしばらくの悲しみ 春の夜の夢のごとし

法然
「十六門記」より

 「会うは別れの始めなり」というように、人生は出会いと別れの連続です。その中で、かけがえのない出会いがあります。その大切な人の別れに遭うとき、私たちはいかんともしがたいものがあります。
法然上人(1133~1212)もそのいかんともしがたい人生を歩んでおられました。しかし、お念仏の御教え(みおしえ)によって、別れてもなお会うことのできる世界・お浄土を見出されたのです。
お浄土を目的地に定める人は、たとえ今生でのつらい別れであっても、それは一時的なものであり、お浄土での再会を心待ちにする機会といただけるのです。