この道の ゆきつく果ての ふるさとへ 永遠のひと日を ふみしめて往く
永遠と一瞬とは、対極の意味をもつ言葉です。言葉は、私たちが生きてゆく上で大変有益なものです。しかし、すべてのことを言葉で表せないのも事実です。特に、私たちの感情や心の中の有り様を言い尽くすことは難しいことでしょう。この一瞬に永遠を感じるという境涯も、そのひとつではないでしょうか。
毎日同じような繰り返しだと感じ、日々の生活に嫌気がさすこともありますが、決して同じ日はなく、今日は今日しかないのです。そのかけがえのない一日を切に生きるところから、たった一日が永遠の一日と感じられる心境が生まれるのではないかと拝します。
春のお彼岸に際し、お念仏の道を歩みつつ、その道の果てにあるお浄土というふるさとを目指し、今を大切に生きてゆきたいものです。