親のことなど気遣う暇に 後で恥じない自分を生きろ あなたのあなたの形見の言葉 守れた試しさえないけど あなたにあなたに威張ってみたい 来月で俺 離婚するんだよ そう はじめて自分を生きる作詞 ちあき哲也
「吾亦紅」(われもこう)
〝形見〟というと物質的なものを思い浮かべますが、目に見えるものだけが形見ではないようです。亡き人の言葉は、真実の響きをもって私たちを教え導き、ときには激励し、またあるときにはやさしく包みこんでくださいます。亡き人の思い出や面影を通して、私たちは真実に出会うことがあります。その出会いは、亡き人からいただいたすてきなプレゼントです。
野の草花もしだいに秋の装いです。なにかちょっぴりせつないこの時季、亡き人たちの声なき声に耳を傾けつつ、お念仏の日暮らしを送りたく存じます。