認知症こそ 眼前の敵にして あるいは 君の最後の味方東 淳子
歌集 「晩夏」
暑い日々が続いております。今月はお盆の季節です。暑さもお盆を過ぎると一段落します。まるであの時の暑さが、嘘のように感じます。目の前の〝暑さ〟には、誰しもつらいものを感じますが、四季全体で感じると〝暑さ〟さえもいとおしく思えてきます。
私たちの一生も、目の前だけを見る時と、人生全体を鳥瞰した時では、見え方が違ってくるのではないでしょうか。この歌も、そんな視点の違いから生まれた含蓄のある響きがあります。
いかんともし難い私たちの一生ですが、人生の四季を感じながら、お念仏の日々を送りたく思うお盆です。