
枯れた花にも花がある池坊専応
2月の札幌は雪にとざされ、木々はじっと春を待つのみです。冬枯れした樹木を眺めると、青々とした葉を茂らせた時季のいきいきとした生命力は感じられないものの、内に秘める生命の躍動を静かながら感じます。冬は冬なりの趣きがあるものです。
私たちの一生も、花盛りの時もあれば、芽を吹く時、花が終わり枯れゆく時、花が散りその花びらが土に還る時とさまざまな時があります。その一瞬一瞬にそれぞれの趣きがあります。10代は10代の時しかない花があり、20代は20代の、30代は30代の・・・それぞれの時にしか咲かない花があるのです。
今の自身を見つめ、今しかない花を咲かせていける生き方をしたいものです。