
雨にきらめく緑も ふいに浮かぶポエムも あなたのいる世界に 気づいたから 風にふるえる気持ちも こぼれ落ちる涙も あなたのいる世界に 気づいたから松任谷由実
「気づかず過ぎた初恋」
どんなに本を読んでも、わからないことがあります。人と人の関わりにおいてのみ、みえてくる事柄がそれです。私たちは、自分とは別の人格・他者との関わりから、大切なことを感じます。一人称の〝私〟と〝あなた〟と呼べる二人称の関わりにおいて、真実と向き合うことができるのです。
小林一茶の句に「ともかくも あなたまかせの 年の暮れ」とあります。一茶のいう〝あなた〟とは、如来さまのことです。宗教的人格との関わりから、一茶はいわく言い難い大切な事柄を感じておられたのです。
人それぞれに、〝あなた〟の対象は違えど、その関わりを大事に生きてゆきたいものです。