
苧殻焚く 寸の白さの 燃え残り佐藤 博美
8月13日に迎え火を焚き、16日には送り火をする風習があります。その時に焚くものを苧殻(おがら)と言います。
亡き人が今私たちの生きている世界に還ってこられるのは、私たちを教え導くためです。亡き人との思い出から、私たちはいわく言い難い大切なことを感じます。お盆の期間は、亡き人と心をかよわせるのに絶好の時です。
完全に燃えきらなかった苧殻は、なんとも言えぬ風情を漂わせています。完全燃焼しなくてもいいよと、亡き人から私たちが生きるためのエールをいただいているようです。