今月の言葉 2018年9月

白は白 黄は黄のままに 野の小菊 とりかえられぬ 尊さを咲く

田中 木叉

 十人十色といわれるように、人はそれぞれ〝色〟というものを持っています。しかしながら、私たちは自身の色というものを見定められなかったり、または他者の色をうらやましいと思ったり、他者とくらべてねたんだりさげすんだりします。その行為によって、私たちは思い悩むのです。
〝私〟という存在は、この世界で唯一であり、かけがえのない自身であると気付いたとき、あるがままの色で輝くことができるでしょう。自身の色に気付くのは、暗闇の中ではわかりません。私を照らしてくださる光があればこそです。阿弥陀さまの光明は、私たちをやさしく照らしてくださっているのです。