今月の言葉 2021年9月

惜しむとも 長からぬ世や 秋の風

無量子

暑い暑いと言っていた日々も、いつの間にか秋の風を感じる今日この頃です。
季節は刻一刻と変化し、夏を惜しんでいる間も、その思いを待つことなく移り変わっていきます。私たちの一生もまたそのようです。過ぎてしまえば、あっという間の世の中。そんな夢、まぼろしのような世の中で、私たちは何をたよりにこの道を歩んでいけばいいのでしょうか。変わりゆく世の中で変わらない事柄に出会い、瞬く世で永遠に触れることが、この世での醍醐味であるとしみじみ感じます。秋の風に吹かれながら、永遠の地であるお浄土を感じつつ、お念仏の日暮らしを送りたく存じます。