今月の言葉 2023年6月

ことしも 庭の隅にうす紅色の下野草が咲き散っていった 散ってしまったあとで 思いを増す花だと ふと妻に言う 梅雨の晴れ間の昼下がり

坂村真民

物事の本質があらわれてくるのは、その事柄が終わったあとなのかもしれません。花が散ったあとで、その花の趣きをしみじみと感じることがあるように、亡き人の人柄をより深く味わうことがあります。亡き人との思い出に、はっと気付かされることや教えられるのは、亡き人がお浄土の人となられ、お浄土から私たちを導いてくれていると頂戴できるのです。